海賊の宝島 オクラコーク
みんな大好き海賊モノ。とはいえ最近で海賊と言うと海賊王だったりカリビアンだったりするんだろな。だが、オクラコークで奪い合う宝石財宝の持ち主は、誰がなんと言おうと片目の海賊ウィリー船長(グーニーズ)のイメージだ。
お宝を独り占めしようと仲間を始末したあげく、孤独に死んでいったウィリー。だが、死んでなお仕掛けた罠で財宝を奪いに来た侵入者を排除しようとする、ザ・海賊!なウィリー船長。そんなウィリー船長の隠し財宝を見つけ奪い合う若き海賊達が君達だ!ってなイメージのカードゲームが「海賊の宝島オクラコーク」だ(決めつけ)!
ゲームの目的
このゲームの目的は、海軍が若き海賊達を捕らえに来る(山札がなくなる)前に、財宝(宝石カード)を奪って脱出(手札をゼロに)することなのだが、脱出(=手札がゼロ)時に海賊らしく財宝をたくさん奪ってから逃げないと「チキン野郎」の誹りを受けてしまう。
なので、財宝が足りない海賊達は海軍が迫って来るのを知りつつも、海賊としてのプライドを持ってして脱出を遅らせることなど意に介さない度胸が必要だ。
スタート準備
各自ライフチップ(裏はチキンチップ)を4枚と、手札として4枚のカードを受け取り、残りのカードを山札として場の真ん中に置いて準備完了。そして、一番最近海に行ったプレイヤーが脱出タイルを受け取ってスタートプレイヤーとなる。
勝利条件
宝石を3つ以上獲得した状態で手札をゼロにすると脱出成功となり、獲得した宝石分の得点チップが貰えるが、宝石を3つ以上持ってないのに脱出してしまうと「チキン野郎」となり宝石の得点化ができない上にライフチップを裏返してチキンチップとなってしまう(ライフ換算もできない)。
そして得点チップを15点以上獲得したプレイヤーが出たところでゲームは終わる。もしくは、ライフチップが無くなったプレイヤーが出てもゲームは終わる。
ライフチップが残ってるのが前提で得点チップの一番多いプレイヤーが勝者となる。得点が同じだった場合は、ライフチップをいくら持っていようがチキンチップのより少ないプレイヤーが勝者となる。
海賊世界では、「チキン野郎」のレッテルは命よりも重いってことだ。なので、時には宝石が取れないならば海軍に捕まってしまった方がまし。みたいなケースも出て来る。
ゲームの流れ
一度の勝負で出せるカードはそれぞれ1枚のみ。4人戦なら場に4枚出たらその勝負は決着する。決着はカードの数字が一番大きいプレイヤーが勝ち(同じ数字ならドクロの方が強い)で、場に出たカードを総取りできる。超シンプル。
超シンプルなんだが、カードを出す時に二つだけ制約があり、
- 一つ、最初に出されたカードと「同じ色のカードしか場に出せない」
- 二つ、手札にその色があるなら「必ず出さなければならない」
という縛りを受ける。このたった二つの縛りがあるが故に、「(最強5のカード出しながら)おらおら、宝石もってんのやろ〜?出さんかい(ニヤニヤ」「おでの大事な宝石、、奪われる~(涙」みたいな奪い奪われ感を醸し出してくれる。
出された色のカードを持っていない場合は、山札から1枚引いてきて裏向きにして場に置く(見てもいいがその勝負で出すことはできない)。この裏向きのカードは奪われず、手札に加わえられるので脱出が一歩遅くなってしまう。
この勝負を繰り返すうちに手札がなくなった脱出者が現れ、脱出者が二人出た時点でそのラウンドが終わり、脱出失敗したプレイヤーはライフチップを失い、成功したプレイヤーは3つ以上宝石を持っていれば晴れて得点化となる。3つ以上持たずに脱出すると、先に書いたようにライフチップを裏返してチキンチップとしなくてはならない。最初の脱出者が脱出タイルを受け取り、次のラウンドのスタートプレイヤーとなる。
スタートパスが生みだすチキンレース感
カードを出す時の二つの制約がある為、手札の中に同色カードが複数枚ない限りは二番手以降ができることは一つしかないので(同色が1枚しかないのにカモフラージュで迷うフリというのはあるが)、一勝負一勝負が非常にサクサク進む。
サクサク進む一方で、このできることが一つしかないっていうシチュエーションが多く訪れることで、とてつもなく運ゲー感が漂ってくるのだが、前の勝負に勝ったプレイヤーだけが得られる「スタートパス」というルールがオクラコークというゲームを「手札運と山札運だけの運ゲー」から、「海賊達の度胸勝負(チキンゲー)」に大きく様変わりさせている肝なんだと思う。
最初の手札が4枚しかないので最短4回の勝負で脱出となるのだが、宝石が足りない場合やもっと稼ぎたい場合には、あえてカードを場に出さず「スタートパス」を宣言することで山札から1枚引き、裏向きで場に置くことができる。そう!その勝負で勝つ権利を放棄する代わりとして、意図的に脱出を遅らせる(手札を増やす)ことができるのだ。
もちろん「スタートパス」は、場にカードが表向きに出ていない時、つまり最初の(前の勝負に勝った)プレイヤーが宣言することができるのだが、「スタートパス」が宣言されると当然ながら、勝負相手が一人減る(勝つ確率が上がる)ので、二番手以降が色めきだって来る。更に、二番手/三番手のプレイヤーも連続「スタートパス」することもできる為、時には最後のプレイヤーが全くの勝負なしに最弱のカードで勝つことも出て来るのだ(最弱の1に宝石2個のカードがあるってのが熱い!)。
つまり「スタートパス」ができる機会が訪れる度、海賊達(プレイヤー達)に、脱出するかどうかの度胸を試されることになるのだ。
連チャンしたくなるサクサク感と次こそは感
プレイヤー人数は3人もしくは4人という潔さ。サクサクできちゃうので5人か6人でも遊びたくなっちゃうけど、大人数に対応しようとするとカード枚数多くしないことには、あっという間に山札なくなって海軍来ちゃうし、一勝負毎にほぼほぼ宝石が出てきてしまい、ノー宝石時の「アチャー感」が出なくなってしまいそうだから、4人までがベストなんだろう。3人で遊ぶと4人戦よりサクサク感は増すが面白さは同じっぽかった。
手札4枚配られた時に弱いカードしかなかったりすると「勘弁して〜」ってなる一方で、強いカードが多いと初手からガンガンカツアゲプレイを挑めるので、そのギャップは激しい。激しいんだが、一勝負が早くて一回のラウンドもサクサク廻る為「次こそは!」感に繋がり、ガンガン廻せる。
これ、ホント楽しいゲーム。みんなも買うとよいよ。
グーニーズ(MSX版)
ぜんっぜん関係ないけど、ウィリー船長が出て来る映画「グーニーズ」も面白かったけど、ゲームも面白かったですよねー。ファミコン版もやったけど、MSX版が超絶おもろかった。フラッテリー一家の中でも超音波的な大声で攻撃してくるやつが手強かったなー。スロースかわいいよ、スロース。